車のダッシュボードマットの選び方|素材と形で変わること

信号待ちでフロントガラスを見ると、ダッシュボードの白っぽい照り返しが前方の景色に重なって映っています。夏の駐車場に数時間停めたあとは表面が手を離したくなるほど熱く、年式の古い車では吹き出し口の脇に細かいひび割れが出ます。
車のダッシュボードマットは、その直射と照り返しを上面で受け止める敷物です。素材は起毛・合皮・薄手の滑り止め付きの3タイプに分かれ、どれを選ぶかで映り込みの減り方も掃除の手間も変わります。ただし助手席エアバッグの展開範囲や日射センサーにかかる車もあるため、形が合えば何でも敷けるわけではありません。
本記事では、炎天下の駐車でダッシュボードに起きること・選ぶべき素材と固定方法・走行中に付けたままでよいかを解説します。
いいカー用品 編集部
「いいカー用品」は、車内で使う小物とお手入れ用品の選び方を発信するメディアです。サンシェードやフロアマットのように車種で寸法が変わる商品は、車検証の型式と商品ページの適合表を照らし合わせる手順から解説します。
※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。
夏の車内でダッシュボードが傷むのは、直射が当たる上面だけ
同じ車内でも、ドアの内張りや足元は日陰になる時間が長く、強い直射が長時間当たり続けるのはフロントガラス越しの上面に限られます。表面材の多くは樹脂で、熱と紫外線を繰り返し受けると柔らかさを保つ成分が抜けて硬くなり、吹き出し口の縁やメーターフードの付け根といった角から細かいひび割れが出ます。屋根のない月極駐車場で南向きに停める車と、屋内駐車場の車とで差が出るのはこのためです。
もう一つの困りごとが映り込みです。上面の色が明るかったり、つやのある仕上げだったりすると、晴天の日中にフロントガラスの下側へ反射して前方の景色と重なります。西日の時間帯や雨上がりの路面が光っているときは、反射が増えて見づらさが強まります。
自分の車でどちらが気になっているのかを先に決めてください。ひび割れを遅らせたいなら上面を覆える面積が優先ですし、映り込みを減らしたいなら色とつやの消し方のほうが先です。覆う面積と色は別の話で、大判でも明るいグレーなら反射は残ります。
映り込みを抑えるなら濃色の起毛、掃除を優先するなら合皮のダッシュボードマット
売り場や通販で並ぶダッシュボードマットは、表面の素材でだいたい3タイプに分かれます。同じ「日よけ用の敷物」に見えても、得意な場面が違います。
起毛タイプ
ベロア調やスエード調の短い毛足で、光を散らすので反射が立ちにくく、映り込みが気になる人が選びやすいタイプです。濃いブラックやダークグレーならさらに反射は減ります。弱点は埃で、足元から舞い上がった砂やティッシュの繊維が毛足に入り込むため、掃除機のブラシノズルで吸う手間が増えます。
合皮・レザー調タイプ
表面がフラットなので、こぼした飲み物も砂も乾いた布で拭き取れます。内装がレザー調の車では見た目もなじみます。つや有りの製品は反射が残るので、映り込み対策で選ぶならマット仕上げ(つや消し)の表記があるものにしてください。
薄手の滑り止め付きタイプ
ゴムやシリコンの裏地で吸い付かせる薄手の製品で、上面に段差やスピーカーグリルが多い車でも浮きにくい作りです。そのぶん覆う面積は小さめで、日よけというより小物の滑り止めに近い使い方になります。夏の直射対策を主目的にするなら、面積のある起毛か合皮のほうが向きます。
車種別カット品がない車は、ガラスの傾きと奥行きを測ってから汎用品を選ぶ
車種別にカットされた製品があるなら、それがいちばん確実です。商品ページの適合表は年式と型式で行が分かれているので、車検証の「型式」欄と「初度登録年月」欄の2か所を見て、自分の行を探してください。同じ車種名でもフルモデルチェンジをまたぐと上面の形が変わり、スピーカーの位置やセンサー窓の穴あけ位置も違います。
適合表に自分の車がなければ汎用品ですが、「軽自動車用」「普通車用」という区分だけで選ぶと、手前の縁が余ってめくれ上がります。先に次の4か所を測ってください。
| 測る場所 | 測り方 |
|---|---|
| 中央の奥行き | フロントガラスの根元から、ダッシュボード手前の縁まで |
| 左右の幅 | 助手席側の端から、メーターフードの手前までの実寸 |
| ガラスの傾き | 根元で何センチぶん奥行きが稼げるか(傾きが寝ている車ほど奥行きが深い) |
| 上面の出っ張り | スピーカーグリル・吹き出し口・センサー窓・ドライブレコーダーの台座の位置 |
測った数字より小さい製品を選ぶのが基本です。大きければ縁が垂れてメーターの視認を妨げますし、ガラスとの境目で浮いた部分は走行中の振動で動きます。なお、足元から上面へ砂埃が回るのを減らしたいなら敷物の見直しも関係してきます。素材ごとの掃除の手間は車のフロアマットの違いに書いています。
ダッシュボードマットを敷いてはいけないのは、助手席エアバッグの上とセンサーの前
多くの車は助手席エアバッグをダッシュボード上面、またはその前縁から展開させます。取扱説明書には上に物を置かないよう注意書きがあり、展開位置には刻印が入っていることもあります。敷物でこの範囲を覆う形になると展開の妨げになる可能性があるため、車種別設計の製品でその部分に切り欠きや分割があるか、商品の注意書きにエアバッグへの言及があるかを必ず確認してください。判断に迷うときは、取扱説明書の該当ページと商品ページを並べて見比べるのが確実です。
上面にある小さな窓やメッシュも塞がないでください。オートエアコンの日射センサー、オートライト用の照度センサー、GPSやETCのアンテナが入っていることがあり、覆うと空調の効き方や自動点灯の反応が変わることがあります。ドライブレコーダーの配線を下敷きにするのも避けたいところです。
固定に両面テープを使うのも勧めません。樹脂表面の塗装ごと持っていかれることがあり、夏場は粘着剤が軟化して跡が残ります。ゴム系の裏地も、長期間貼り付いたまま高温にさらされると変色することがあるので、季節の変わり目に一度めくって状態を見ておくと安心です。
付けっぱなしでよいもの、走る前に見直すもの
日よけとして使う以上、駐車中に敷いておくのが前提の商品です。ただし走行時に前方の視界を妨げる状態は認められないので、めくれて立ち上がっていないか、メーターフードの手前に毛足がかぶっていないかを乗り込んだときに見てください。上に芳香剤や小物を置くと、急ブレーキで飛ぶうえに反射源が増えるので、置かない運用のほうが素直です。
手入れは素材で分かれます。起毛タイプは掃除機で毛足の埃を吸い、合皮タイプは固く絞った布で拭いてから乾拭きします。洗える表記がある製品でも、裏面の滑り止めがゴム系だと脱水で剥がれることがあるため、表示に従ってください。
なお、車内の敷物は名前が似ていて取り違えが起きます。足元はフロアマット、荷室はラゲッジマットで、上面に敷くこの商品とはサイズも素材も別物です。荷室側の選び分けはラゲッジマットは何が違う?選び方の順番で詳しく扱っています。
よくある質問
ダッシュボードマットを敷くと車内は涼しくなりますか
車内の空気温度そのものが大きく変わるわけではありません。直射が当たる面を覆うぶん、上面の表面温度の上がり方はゆるやかになります。下がり幅は駐車場所・外気温・停める時間・車内の広さで振れるため、数値では示せません。車内全体の熱を抑えたいなら、フロントガラスのサンシェードと組み合わせてください。
吸盤や両面テープで固定しても大丈夫ですか
両面テープは勧めません。樹脂表面に粘着剤が残り、夏の高温で跡になります。裏面の滑り止め加工か、製品に付属する固定具で足りるかをまず試し、それでも動くなら敷物のサイズが大きすぎる可能性があります。
車検には影響しますか
上面に敷くこと自体が直ちに問題になるわけではありませんが、前方の視界を妨げる高さの物や、エアバッグの展開を妨げる装着は認められません。検査での扱いは状態によって変わるので、めくれや立ち上がりがない状態に整えてから受けてください。
軽自動車とミニバンで選び方は変わりますか
変わります。ガラスの傾きが寝ているミニバンは上面の奥行きが深く、面積の大きい製品が必要になります。軽自動車はガラスが立っていて奥行きが浅いぶん、大判を無理に敷くと手前が垂れます。車種ごとの違いを含めた全体像は車のマットの選び方にまとめています。
まとめ
炎天下の駐車で傷むのはダッシュボードの上面で、気になっているのがひび割れなのか映り込みなのかで選ぶものが変わります。反射を減らしたいなら濃色のつや消し、掃除を軽くしたいなら表面がフラットな合皮が向き、どちらを選ぶにしても助手席エアバッグの範囲とセンサー窓を覆わないことが条件になります。
ぜひ本記事の測る場所の表と素材の選び分けを参考に、車検証の型式と適合表を照らし合わせてから選んでください。


