車の内装コーティングの選び方|タイプ別の違いと目安

後部座席の座面に、麦茶の輪ジミが薄く残っています。こぼしたときに拭いたはずなのに、乾いてから縁だけが茶色く浮いてきます。
車の内装コーティングは、ボディ用のように1本で全部をまかなえません。布のシート、樹脂のダッシュボードやドア内側、窓の内側では塗る薬剤がそれぞれ別で、取り違えるとガラスへの映り込みや座面の滑りが出ます。子どもを乗せて毎日走る車なら、先に手を入れたいのは後席の座面とドア内側の樹脂です。
本記事では、送り迎えの車内で先に傷む場所・布と樹脂とガラス内側で分かれる3タイプの選び分け・施工する日の決め方・施工後の飲みこぼしの落とし方を解説します。
いいカー用品 編集部
「いいカー用品」は、車内で使う小物とお手入れ用品の選び方を発信するメディアです。サンシェードやフロアマットのように車種で寸法が変わる商品は、車検証の型式と商品ページの適合表を照らし合わせる手順から解説します。
※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。
送り迎えの車で内装が先に傷むのは、後席の座面とドア内側の樹脂です
布の後席シートは、こぼれた飲み物が表面の繊維をすり抜けて下のクッション材まで届きます。表面だけを拭いても中に残った糖分が乾き、あとから輪の形になって浮いてくるのはそのためです。牛乳や果汁なら、数日たってから匂いのほうが先に気になることもあります。
ドア内側の樹脂は、乗り降りのたびに子どもの手と靴が当たる場所です。手の脂が付き、砂で擦られ、そのうえ濡れた傘やペットボトルも触れます。屋外の駐車場に停めているなら、ダッシュボードの上面とドアトリムの上側には直射日光が当たり続け、表面のつやが落ちて白っぽく見えてきます。
どこから手を付けるかは、車によって違います。明るい時間にドアを全開にして、座面・ドア内側・ダッシュボード上面の3か所を順に見てください。飲みこぼしの跡が主なら布用、乾いてかさついた手ざわりが気になるなら樹脂用と、必要な薬剤がそこで決まります。
内装コーティングは布用・樹脂用・ガラス内側用の3タイプに分かれます
| タイプ | 塗る場所 | 狙い | 注意する点 |
|---|---|---|---|
| ファブリック用(布用) | 布シート、フロアマットの表面、天井の布 | 繊維の表面で水や油をはじかせ、染み込む前に拭き取れるようにする | 放置すれば染みます。拭く時間を稼ぐためのものです |
| 内装用(樹脂・合皮) | ダッシュボード、ドア内側、ピラー、センターコンソール | 乾燥と紫外線から表面を守り、ほこりを払いやすくする | 光沢が強いと映り込みと滑りが出ます |
| ガラス内側用 | 窓の内側、ルームミラー | 曇りと油膜への対処 | 外側用の撥水剤を内側に使わない |
布シートに使うファブリック用
繊維をコーティングする薬剤で、乾くと水滴が玉になって乗ります。こぼした直後に押さえれば表面で止まることが多く、拭き取りまでの猶予が増えます。ただし、どれだけ時間を稼げるかは繊維の密度や薬剤の量で変わるので、こぼれたら気づいた時点で拭く前提で使ってください。チャイルドシートを載せている車では、シートを外してから座面全体に塗らないと、外したときに境目が残ります。
樹脂と合皮に使う内装用
ダッシュボードやドア内側に塗るタイプです。製品によって仕上がりが大きく違い、半つや消しに近いものから、濡れたような光沢が出るものまであります。送り迎えで使う車なら、つやは控えめなほうが扱いやすいでしょう。
ガラス内側は曇りと油膜の領域
窓の内側に出る膜は、外側に付く汚れとは原因が違い、内装の樹脂から出る成分やたばこの煙が主な要因です。撥水剤を内側に塗ると夜間の対向車のライトがにじむことがあるため、商品の表記で内窓用かどうかを必ず確かめてください。車の油膜取りの用途別の使い分けに、落とし方のタイプ別の違いを書いています。
つや出しを強く打ち出した製品は、子どもを乗せる車では裏目に出ます
ダッシュボード上面に光沢の強い薬剤を塗ると、晴れた日にその反射がフロントガラスへ映り込みます。朝夕の低い日差しでは、映った部分が白くぼやけて前が見づらくなります。上面だけは半つや消しの製品にするか、塗る量を減らすほうが安全です。
座面も同じで、滑る仕上がりは避けてください。体が前にずれやすくなり、チャイルドシートを載せている場合は本体と座面の間にも関わります。布シート用のつや出し成分が入っていない製品を選び、施工後は手のひらで押して滑り具合を確かめておくといいでしょう。
塗ってはいけない場所
ハンドル中央やダッシュボードにエアバッグの表示がある部分は、商品の注意書きに従ってください。ハンドルの握る面とペダルも対象外で、薬剤が垂れたらその場で乾いた布を当てて拭き取ります。足元に流れたまま乾くと、靴底が滑ります。溶剤の匂いが強い製品は窓を開けて作業し、しばらく換気してから子どもを乗せてください。気分が悪くなるなど体調に変化がある場合は、医療機関に相談してください。
施工するのは翌日に乗らない日の夕方からが安全です
内装コーティングは、塗ってから乾くまでの間に触れると跡が残ります。乾燥時間は製品ごとに違うので表示に従いますが、翌朝すぐ送り迎えに使う日の夜に始めると、時間が足りなくなります。土曜の夕方に施工して日曜は動かさない、といった組み方が無難です。
炎天下の駐車場で、日が当たっているうちに塗るのも避けてください。表面が熱いまま塗ると薬剤が広がる前に乾き、ムラになります。日陰か、気温が下がった時間帯を選びます。
順番は上から下です。ダッシュボードとドア内側を先に仕上げ、座面、最後にフロアへ進みます。その前に、砂とほこりを先に出しておいてください。車用掃除機で吸うのが基本ですが、洗車用のブロワーを持っているなら、シートレールの奥の砂を外へ吹き出してから吸うと早く済みます。風量と取り回しの違いは洗車ブロワーのタイプ別の向き不向きにまとめています。
コーティング後の飲みこぼしは、擦らずに押さえて吸い取ります
撥水したシートの上でこぼれた液体を擦ると、せっかく表面で止まっているものを繊維の奥へ押し込むことになります。乾いた布を上から当てて、体重をかけて吸わせてください。色が移らなくなるまで布の面を替えながら繰り返し、残った糖分は薄めた中性洗剤を含ませた布で軽く叩き、水だけを含ませた布で洗剤を回収します。
使う布は、ボディを拭くクロスと分けておくのが安心です。足元を拭いた布で塗装面を触れば砂を引きずります。クロスや洗剤を何からそろえるかは、洗車グッズをそろえる順番で用途ごとの優先順位まで出しています。
よくある質問
内装コーティングはどのくらい持ちますか
製品によって差が大きく、座面のように毎日体重がかかる場所と、ピラーのようにほとんど触れない場所でも違います。年数では言えないため、水滴が玉にならなくなったら塗り直す、という見方をしてください。
新車のうちにやったほうがいいですか
汚れが入る前のほうが下地づくりは楽です。ただし、すでに輪ジミがある車でも、先にシミ抜きをしてから施工すれば使えます。順番として、汚れを残したまま上から塗るのはおすすめできません。
業者に頼むのと自分でやるのは何が違いますか
大きな違いは下地処理と乾燥環境です。業者はシートを外して洗浄し、温度管理された場所で乾かせます。自分でやる場合は、天候と駐車場所の条件がそのまま仕上がりに出ます。料金や施工内容は店舗ごとに違うので、取扱店に問い合わせて見積もりを取ってください。
本革シートにファブリック用を使えますか
使えません。革には革用の保護剤があり、布用の薬剤を塗ると表面のコート層に影響することがあります。合皮(ビニールレザー)も、布用ではなく樹脂・合皮に対応した製品を選んでください。
フロアマットにも塗っていいですか
布製のフロアマットなら布用を使えます。ただし裏面やゴム製のマットに塗ると滑る可能性があるため、表面の起毛部分だけにとどめてください。塗ったあとにずれていないかを、運転前にペダル周りで確かめます。
まとめ
送り迎えで使う車なら、後席の座面とドア内側の樹脂から手を付けるのが実際的で、布用・樹脂用・ガラス内側用のどれが要るかは、いま出ている症状で決まります。つやを強く出す製品は映り込みと滑りの原因になるため、この場面では控えめな仕上がりを選んでおくほうが使いやすいでしょう。洗車そのものの手順を見直したい場合は、手洗い洗車の進め方の違いで道具ごとの向き不向きを詳しく扱っています。ぜひ本記事の3タイプの比較表と施工する日の決め方を参考に、自分の車のどこから塗るかを決めてみてください。


